増加しつづける医療費を軽滅するために、生活習慣病の患者や予備群を25%減らすことが「健康フロンティア戦略」の目標です。
この目標に向けて、具体的にはどのような事業が実施されるのでしょうか。
2008年4月から、医療保険者は全国で5600万人と想定される40歳から74歳までの国民全員を対象に、生活習慣病のリスクを早期に見つけるための「特定健診」を実施しています。
また、リスクの高い人への「特定保健指導」の実施も義務付けられます。
健康保険組合や共済組合、政府管掌健康保険、国民健康保険がこの実施責任を負い、国民には受ける権利が生じます。
医療費増大への対応を背景に施行される法律ですから、事業効果を常にチェックし評価することが制度に導入されました。
詳細は省きますが、医療費の総枠規制などの議論が経済財政諮問会議・財務省周辺で強力に行われてきたことが制度設計に影響を与えていることは想像に難くないと思われます。
2008年度からの第一期5年間では、最終年度の2012年度に事業効果を測定し、その結果により医療保険者に対して「支援金」
(現在の老人保健拠出金にあたる)の減加算という形でインセンティブやペナルティを付与するしくみです。